SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSMを使ってみて
f0158244_20451481.jpg 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM | Contemporary C013という長い名前。
 SGV製品(SGV:SIGMA GLOBAL VISION。Contemporary・Art・Sportsの3つの製品ラインナップ化したもの)を表明した際の第一弾として登場した(正確にはリニューアル)レンズです。
 EOS 7D MK2で使える、何でもいいから標準ズームとして買いました。



 買った時の経緯や購入検討のことは、以前書きましたので関心のある方は、文末のリンクを見てください。
 結論からいくと、Cレンズなので、大きな期待はしていませんでしたが(用途を絞っていれば)十分実用になるレンズだと思います。
 逆に言うと、あれもこれも求める方には、気になる点もありますから、やめておいた方がいいと思います。

 当方の購入動機は、ヒコーキ撮りの遠征に持っていく7D MK2で使える小型・軽量なレンズが欲しかったから。
 地上に展示してあるヒコーキが撮れれば、それでOK。こんなの↓
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 f8 25mm(35mm判換算 約40mm)ピクチャースタイル:スナップショットポートレート
 RAWをキヤノンDPP4で処理 画像縮小に際してシャープネス処理(以下、同じ)
 この手の画像をこのblogに載せる時は、画像処理でベルビアっぽくすることが多いのですが、今回は作例なのでRAW現像そのままで色味の画像処理は行っておりません。この例ですと、ややねむく感じられるかもしれません。
 部分拡大↓(100%等倍)
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 スナップショットポートレートのデフォルトであるシャープネス強さ 2。

 順光、絞りf8という好条件ですから、しっかり撮れて当たり前ですが、過去には、条件が良くてもさっぱりな純正レンズも経験していますので、3万ちょっとで、これだけ写れば、当方には十分です。

 以上が当方の感想。
 以下、購入検討の方のためのご参考。

 レンズ購入後に当方が気になるのはAFのズレ。
 レンズとボディをシグマに預けて、レンズのAF調整はやっていません。
 SIGMA USB DOCKは持っていますので、DOCKを使ったAF調整を試みましたが、テスト撮影→判定→次の調整値決定→テスト撮影‥‥というサイクルで無限ループとなってしまいました。当方のAFテスト撮影は、屋外・太陽光でやりますので、微妙に条件が変わってしまうのが影響している模様です。
 仕方ないので、ボディのAFマイクロアジャストメント機能を試みると、-3でおおむね良好なピントを得ることが出来るようになりました。(この値は、当方の手持ちボディとの組合せ結果ですので他のボディでも同じになるとは限りません。なお、ボディは工場出荷時のままで、購入後にボディのAF調整は行っておりません)

 画質(主に解像感)は、ワイド側(おおむね17~35mm程度)だと、周辺部は解像力低下、像の流れが出ます。これは、ワイド側へ行くほど強くなります。
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 f4 17mm(35mm判換算 約27mm)ピクチャースタイル:スタンダード
 右下拡大↓(100%等倍)
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 スタンダードのデフォルトであるシャープネス強さ 3。
 逆にみると、テレ側(おおむね40mm程度~70mm)は、絞り開放でも十分な画質となっており(厳密な撮り比べはしていませんが)感覚的にはEF24-105/4 ISより上、EF24-70/4 ISと同等か、わずかに劣る程度に感じられます。EF70-200/4 ISの70mmとの比較なら70-200の方が上のように思えます。
 ワイド側の差が、F4のL玉との違いと言えるかと思います。使ったことがないので、推察になりますが、同じシグマの17-50mm F2.8 EX DC OS HSMとの比較でも、ズーム域が狭い分、設計余裕が出ると思われるので、ワイド側で差が出るような気がします。
 従いまして、ワイド側重視の使い方をする場合、このレンズは不向きと言えるかと思います。

 建物などを撮ると歪みは、それなりに目立ってきます。(特にワイド側。28mm付近が境目に感じられる)
 デジタルなので、純正RAW現像ソフトで補正出来る場合もありますが、社外品レンズなのでキヤノンDPPは対応していません。
 Adobe Lightroomは、このレンズの補正処理に対応していますので、歪みと周辺光量低下は、救済可能になっています。この辺りは、非純正レンズなので、割り切りが必要になってきます。

 ボケを求めるレンズとは思っていませんが、試してみたもの↓
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 f4 70mm(35mm判換算 約112mm)ピクチャースタイル:紅葉
 カメラ雑誌に書いてあったりするのに「APS-Cはボケ量が減る」というのがあります。同一条件(レンズ・絞り値・撮影距離)で、ボディだけをフルサイズ→APS-Cへ変えたなら(計算上の)ボケの量は少しだけ増えます。なぜなら被写界深度は浅くなる(減る)からです。ただ、APS-Cというのはフルサイズを常にトリミングしているわけですから、同一条件だと構図的には大きく写ってしまいます。ここで、同じ構図にするには、引けばいい(=撮影距離を長くする)わけですが、引けば被写界深度は深くなっていきます。すなわち「(フルサイズと)同じ構図にするとAPS-Cはボケ量が減る」というのが厳密な説明になります。
 フルサイズ側からみた場合は、フルサイズの方がおおきくボケるわけですが、これはAPS-Cと同じ構図にするには(同じ焦点距離なら)寄らないといけないわけで、撮影距離が短くなれば、ボケ量は大きくなって当然です。ボケ量の多くは、撮影距離のファクターの方が大きく、センサーサイズの大小は間接的なものでしかないと考えます。

 このレンズはHSMですが、フルタイムマニュアルフォーカスは不可になっています。当方の場合、実用上支障はありませんが、AFテスト時にはやや面倒に感じました。
 AFの速度は、純正レンズとの比較で、遅いと感じたことはありません。このレンズで、大きく動くものは撮っていませんので、わからないだけかもしれません。テストとして、無限側→最短側へ大きくAF駆動をさせてAFの速度を比較する方がいたりしますが、当方は撮影現場で実際にそういう撮り方をしていないので、そういうテストはしておりません。
 7D MK2との組合せにおいては、今のところ非純正レンズに起因する問題は特に認められません。距離計、ズームリングの回転方向もEFに同じですので、操作において純正レンズと同じ感覚で使うことが出来ます。
 EFとの比較では、ズームリングは重く感じます。シグマは全体にこんな感じのことが多いです。というか、EFは軽くしすぎている感がありますので、オールマイティ的には設計した場合、シグマの方がいいのかもしれません。
 最短は0.22m。7D MK2装着状態で、基準面・レンズ先端(フード装着)の間は、0.15m強。レンズの目の前でも撮れます。製品特長からいくとマクロレンズ的使い方もありなのでしょうが、当方は、そんなに寄って撮ることはないので、その辺りのことはわからないです。
 手ぶれ補正機能は、保険のようなもので常時ONで使っていますが、限界域で使ったことがないので、助けられているか?どうか?さっぱりわからず。

 逆光耐性も、撮影機会がなかったので確証を得るところまで使っていません。
 展示会は点光源の影響を受けることがありますが(これまでに撮った中では)目立つフレア・ゴーストは生じませんでした。
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 f4 31mm(35mm判換算 約50mm)ピクチャースタイル:スナップショットポートレート

 人物も試しました↓
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 f4 45mm(35mm判換算 約72mm)ピクチャースタイル:スナップショットポートレート ストロボ使用
 試し撮りなので男。背景のおっさんも気にしない(笑

 もっと上の価格帯のレンズを比べたら、粗はあります。ただ、入門機のキットレンズと比べたら、このレンズの方が、総じて上になるように思えます。
 光学的な性能を求めると、大きくなり、値段も高くなるのは致し方ないことです。このレンズは性能の追求は控えて、小型軽量、安価というのが特徴になっているわけですから、それに合わせた見方が必要だと思います。この性能で10万円オーバーだったら、ボロクソですよ。その辺りは、誤解のないように。
 ここ10年で買ったレンズの中では、一番安価なレンズでですが、価格と使い方を考えれば、満足感は十分高いレンズとなってくれました。

●関連リンク
・SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM | Contemporary C013(2015.7.26)
http://rainbow55.exblog.jp/24169015/

●資料
 SIGMA Optimization Pro ピント調整画面(Windows)
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 画面に表示される焦点距離と適用される焦点距離のレンジは次のとおり。
・17mm  17mm~23mm程度
・28mm  23mm程度~33mm程度
・50mm  33mm程度~57mm程度
・70mm  57mm程度~70mm
(シグマより得た回答による)
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by rainbow-5 | 2015-11-21 20:48 | 機材・道具 | Comments(0)


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