SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sportsを使ってみて
f0158244_22303560.jpg 2015年6月購入。
 当方が買った時は、20万弱でしたので、高い安いの話となれば、絶対額は安くなかったでしょう。
 ただ、望遠レンズとして、他の純正レンズと比べれば、相対的には安い部類のレンズだったでしょう。
 この価格帯が、なんとも微妙な線の上にある感じ。



 Sレンズは、2014年10月販売開始。
 Cレンズは、2015年3月販売開始。
 2015年の春には、ニコン、キヤノンが、F値5.6クラスと思われる望遠ズームを作っているらしいという話がネットで流れ、実際にAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRが、驚愕の低価格で出てきたのは、ご承知の通り(2015年8発表、9月販売開始)。

 当方が組み合わせたボディEOS 7DMK2だけです。他のボディも持っていますが、キヤノンの場合、AFのズレの検証が各々必要になってくるので、検証が面倒なので7DMK2でしか使っていません。
 AFのズレの検証は、実戦テスト、マトを使ったテストを試みましたが、ボディ・レンズ共々工場出荷時の状態で問題は認められませんでした。ただ、AFの追従性という点では、少しだけ前ピン傾向にした方が歩留まりが向上するように感じられます。この点は、必要に応じてボディのAFマイクロアジャストメント機能を使うことにしています。これはキヤノンの常で(静的テストで)前ピン傾向の方が、動体予測では好結果という、これまでの経験則の通りになっています。

 (このレンズにおける)当方のジャンルは、ヒコーキと自動車レースです。
 鳥とか、スポーツとか、そういうのは撮りませんので、比較的規則的な動きをするものであり、ランダムな動きを追うことはありません。(そういう撮り方において)AFの速度は、大きな不満を感じていません。もっとも、AFの速度が必要になるようなものを撮っていないから、仮にAFが遅くても、それ自体は大きな問題にはなりません。テストとして、最短側→無限側へ大きく駆動するようなことをやったとしても、実践ではそういう使い方はありえないからです。従いまして、AFの速度自体が速いとか、遅いとか、当方にはわかりません。AFの追従性も(当方の撮るものでは)純正レンズと変わらないように感じます。

 OSは、三脚等使用時はOSはOFFと説明書に書いてありますが、一脚はどうなのか?と思いシグマに照会したところ「使い方、撮り方によって効果が変わるので、試した結果で判断して欲しい」とのことでした。
 当方が試した感じでは、ある程度振っている場合は、スイッチ2(モード2)で手ブレ補正効果がありましたが、振りが弱い(スイッチ2)、もしくは止めている場合(スイッチ1?)は、補正効果がありませんでした。
 当方が、このレンズで撮るもの、撮り方では、OSはあるに越したことはありませんが、OSがないと撮れないことはないので、OSの効き具合の限界を試すようなテストはしておりません。手ブレ補正効果何段分とかは、よくわからないです。
 シグマから聞いている話では、このレンズのOS(スイッチ2)は斜めの振りにも対応している、横構図で縦の振りにも対応しているとのこと(縦構図で横に振ってもOK)。レンズを天方向45度以上に向けても手ブレ補正効果は得ることは出来る(但し、補正効果は少し落ちる)とのこと。(但し、シグマOS全レンズではない)
 これらは、キヤノンISでは未対応ですので、シグマの方が進んでいると思います。
 ただ、振って撮る場合、キヤノンISのモード2は、手ブレ補正効果は限定されるものの、制御が万能的な動きになっているのは良いところです。(このレンズの)シグマOSは条件付けを明確に分けているので、意図によってはスイッチ2の切り替えが必要になっています。この点も、シグマに照会して確認しています。

 解像感は、実用の範囲の印象です。
 同一条件での撮り比べのようなことはしていないのですが、当方の手持ちのEF100-400/4.5-5.6 I型との比較では、シグマの方が明らかに上です。EF100-400/4.5-5.6 I型はフィルム時代からのレンズですから、比べるのが酷かもしれません。
 EF100-400/4.5-5.6 II型は知り合いに、少しだけ借りて撮り比べました。そこらでちょっと撮っただけでしたが、解像感は互角。逆光とか、強い点光源とか、条件が悪くなった時は差がでるかもしれません。また、ボディが7DのAPS-Cなので周辺落ちが表面化することも少ないです。明らかな差がでるのは、EF200-400/4との比較でしょうが、価格帯が全然違うので対象外でしょう。
 ただ、ズーム域のことになると150~400mm強までの解像感と比べると、500・600mmでは解像感がいくらか悪くなります。それでもEF100-400/4.5-5.6 I型でしたら(焦点距離は別として)感覚的にはシグマの方がいいと感じられます。
 旧型の300や500ミリ単玉も持っていますが、シグマの方が悪いように感じられます。まさか単玉の方が、古くても性能は上です。

 各所の記事等を拝見すると解像力は、f8で最大になるらしいです。
 自分で比較テストはしておりませんが、撮って来たものを見比べると、開放となるf6.3とf8では、1段弱なのに像に違いが認めれます。これは望遠側で顕著になります。そのため事情がない限りf8で使うようにしています。
 焦点距離毎の開放F値↓(当方調べ)
・150mm f5
・180mm f5.6
・200mm f5.6
・250mm f5.6
・300mm f5.6
・400mm f6.3
・500mm f6.3
・600mm f6.3

 USB DOCKは持っていますが、カスタマイズは使っていません。
 持っているので、一通り試しましたが、工場出荷時の設定でも特段の問題がなかったので、すべて初期値に戻して使っています。
 当方が購入した後にファームウェアのアップデートが発表されました。
・150-600mm F5-6.3 DG OS HSM |Sport / Contemporaryキヤノン用をご愛用のお客様へ レンズファームウェアアップデートのお知らせ
https://www.sigma-photo.co.jp/new/new_topic.php?id=902
> AF合焦精度向上のためデータ標準化処理を行い、ピント調整値をリセットいたします。
> まれにAFの合焦位置が変わる場合がございますので必要に応じて再調整をお願いいたします

 電話照会したところ、テレコン未装着でもAF合焦精度の向上が期待できるとのことでした。
 ただ、この時点で当方のAFテストの大半は終わっており、このタイミングでアップデートをするとAFテストを再度やり直すことになってしまうので、見送っています。来シーズンまでには、アップデートを行いAFの再確認をしたいと思っています。

 使い勝手の部分では、前玉側を持って直進ズームのように使うことをSレンズは許容しています(Cレンズはメーカー見解としては不可)。レンズのサイズ感があるので、この機能はありがたいです。
 光学性能的には、新しい試みに成功したCレンズと従来手法のSレンズの差は、ほとんどないようです。当方の見方では、SレンズとCレンズの違いは、直進ズームで使えることと防滴構造になっていること。この2点が不要ならば、Cレンズで充分だと思います。(Sレンズは内部構造は金属製)

 このblogの記事の今シーズン(2015年9月~11月)のもので、望遠レンズで撮ったのは、すべてシグマ150-600/5-6.3Sによるものです。
 今シーズンの最初の頃は、念のため100-400や500も現場に持って行っていましたが、途中からシグマだけしか持って行ってません。
 この記事では、以下、極端な作例を載せておきます。

・AF追従性
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 f6.3 499mm(35mm判 約850mm相当)ピクチャースタイル:紅葉 AFマイクロアジャストメント:-7
 フレームから車両が、はみ出すほど迫っていますが、AFは追従しています。
 等倍表示でみると、像は、やや甘くなっていますが、現場が金網越しだったので、絞り開放で撮っているためです。f8にすれば、良くなります。

・ズーム中間域
 400mm強程度までは、ズームレンズの割には解像感は悪くないです。
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 部分拡大↓(100%等倍切り出し)
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 f8 321mm(35mm判 約510mm相当)ピクチャースタイル:スナップショットポートレート

・にじみ?
 ヒコーキでは、時折、にじみのようなものが出ることがあります。
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 f8 600mm(35mm判 約960mm相当)
 これは手持ち撮影のヒコーキだけで生じ、一脚に載せているレースでは出ません。
 前後のコマでも、この現象が出たり、出なかったりして、まだよくわかっていません。おそらく、OSはスイッチ2(キヤノンのモード2)にしていると思われるので、振り角と補正レンズの動きが合わないと、こういうことが起きるのか?と思っています。EFのISは斜めに振ると補正動作を停止する設計になっていますから、このような動作に突入しないと思われます。シグマOSは、斜めの振りに対応しているとのことでしたが、うまく機能していないのかもしれません。自分がこうであって欲しいと思っても、システムの設計がそうなっていないなら、設計に合わせた使いこなしが必要だと当方は考えています。この件は、オフシーズンに追試を予定しています。

・周辺落ち
 APS-Cボディなので、普通に撮る分には、周辺落ちは目立たないのですが、ヒコーキものになると事情が違ってきます。なんせ、空を撮っているようなものですから。
 それでも、光線の具合(順光・半逆光等)・空の高さ・焦点距離などの条件により、周辺落ちが気にならないこともあります。比較的気になった例↓
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 RAW現像ソフトはAdobe Lightroom。レンズプロファイル未適用↑。レンズプロファイル適用↓(周辺光量補正のみ。適用量はデフォルト)
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 f8 600mm(35mm判 約960mm相当)
 キヤノンDPPは(比較的新しい)純正レンズのみ対応で、シグマ製レンズは未対応。
 Lightroomは(比較的新しい)シグマレンズにも対応しており、150-600/5-6.3Sのレンズプロファイルもありました。

・防塵・防滴仕様
 雨が降っているところへ3回持ち込んでいますが、それによる問題は生じておりません。今のところ。
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 f8 524mm(35mm判 約840mm相当)ピクチャースタイル:スナップショットポートレート
 望遠レンズ用のレインカバーは使っておりません。ただ、撮影中は鏡筒にタオルを掛けて雨粒が直接当たらないようにしております。その程度の雨対策ですが、問題は起きておりません。
 当方にとっては、雨の中で使うことを前提に設計・製造されていることを理由にSレンズを選んでいますので、ここが弱いと期待外れとなってしまいます。今後の様子見となります。

・点光源
 GTのレースでは、ライト点灯があり、それによるゴーストが生じることがあります。
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 f8 524mm(35mm判 約840mm相当)ピクチャースタイル:スナップショットポートレート
 この画で見た時の右ライト(車両側で見た時の左ライト)の下側のフロントスポイラーの前にゴーストが出ています。プロテクトフィルターを付けていますので、フィルターの影響の可能性が高いです。この時は、雨でしたので、フィルター装着でした。こういうことがあるので、フィルターを付けない方が望ましいと考えていますが、雨となると、これまた話は別。
 これは、レンズ性能によるものではない可能性が高いのですが、運用という点では一体化していますので、こういうこともありまする。
 また、この例のようにゴーストが出る時は真正面でなく、少し斜めになったところというのが経験則です。ただ、百枚以上を撮ってゴーストがあったのは、3枚だけ。これは、これで、頻度は少なったと思っています。

 単玉と比べれるとどうしても画質が気になります。画質最優先という方には、このレンズは向いてません。
 ここで多少目をつぶれれば、ズームレンズで画角を変えられるのは大きなメリットです。600ミリの望遠レンズとしてみればコンパクトな方で、旅客機の手荷物持込みもOKです。
 Sレンズか?Cレンズか?は、上に書いたとおりで、普通はCレンズで十分と思われます。
 EFマウントという点では、EF100-400 II型との比較で、画質的はほぼ互角か、テレ側でやや劣る程度。されど500・600ミリが使えるのは良ということにより、撮るもの、撮り方で決めればよろしいのではないでしょうか?100-400がダメってわけじゃないです。
 600・500mmが主目的という方は、画質に対して、ある程度の割り切りが必要かと思います。

 キヤノンもニコンの200-500/5.6のようなレンズを(時期は別として)出してくると思われますが、シグマでしたらCレンズ相当で、防滴仕様等のSレンズ見合いでないので、出てきてもEFを買うことはないと思います。
 当方は、使ってみて、良くなかったら早々にシグマはあきらめて、100-400 II型へ乗り換えるつもりでしたが、このままシグマで行くことにしました。

●関連リンク
・SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sports S014(2015.6.21)
http://rainbow55.exblog.jp/24143800/
・Amazonベーシック デジタル一眼レフカメラ用バック ブラック(2015.7.20)
http://rainbow55.exblog.jp/24168467/

●資料
 SIGMA Optimization Pro ピント調整画面(Windows)
f0158244_274464.jpg
 画面に表示される焦点距離と適用される焦点距離のレンジは次のとおり。
・150mm  150mm~180mm程度
・250mm  180mm程度~300mm程度
・400mm  300mm程度~480mm程度
・600mm  480mm程度~600mm
(シグマより得た回答による)
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by rainbow-5 | 2015-11-28 22:31 | 機材・道具 | Comments(0)


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