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モニターの調整方法
モニターキャリブレーターという測定機が市販されており,この測定機を使えば正確に合わせることが出来ます(という事になっている。笑)。
当方も,i1 Display2という,定番商品も持っていますが,当時,40k¥弱した筈。アマにとって,モニターの調整に,この金額は,かなりのお値段だと思います。(PX-G920のせいです。後悔はしていませんが,未だに釈然としないものが残っています。

そこで,もっと簡便な調整を紹介しておきます。

--- 2009.3.9追記---
この記事は,主に自宅のモニターとフロンティア プリント(お店プリント)のマッチングについて説明・提案です。
他の用途(例:インクジェットプリンタ等)については,別記事をお読みください



まずはモニターそのものが,デジカメ画像の鑑賞に向いているか/向いていないか?をチャックをします。
モニターの調整方法_f0158244_20251862.jpg
これ↑は,ありがちなグレーチャート。当方がPhotoshopで作ったもので,RGB値を10レベル毎に変化させたものです。
(3枚共 sRGB,ICCプロファイル埋込済,D65環境で作成)
ハイライト側,シャドー側共々分離していれば,デジカメ画像の鑑賞に合格というところでしょうか。これが分離していないようでは,そのモニターは,デジカメ画像を見るのには向いていないと思います。

グレーチャートの見方は,パソコンによって異なります。
Macの場合は,WebブラウザがSafariもしくはIEの比較的新しいもので見てください。Firefoxはカラーマネージメントに対応していないので,この手合いの検証には向いていません。
Windowsの場合は,カラーマネージメントに対応したWebブラウザが,現状ではないので,一旦,画像をローカルディスクに保存して,カラーマネージメントに対応したソフト(例 Photoshopなど)で見てください。(Win Safari Beta版は,なんちゃってICCプロファイル対応だけど...)
これは,本項の画像を見る場合の共通事項となります。

モニターの調整方法_f0158244_20253877.jpg
この↑グレーチャートはRGB値を5レベル毎に変化させたものです。
このレベルでハイライト側,シャドー側共々分離していれば,デジカメ画像の編集に申し分のないモニターだと思います。
このグレーチャートで隣同士が分離できていなくても,ガッカリすることはないと思います。上の10レベルで見分けがつけば,おおむねよろしいかと。

モニターの調整方法_f0158244_20255687.jpg
続いて,RGB値を2レベル毎に変化させたものです。
これに,あまり意味があると思いませんが,スペックが命とお考えの方には,必要かも。当方のモニターでは,隣同士は区別がついたり,つかなかったり。

偉そうなことを言える立場ではありませんが,一本20万円のレンズをデジカメにお使いでしたら,それ相応のモニターをお使いいただいく必要があるかと。サブ機ならともかく,メインパソコンのモニターがノートパソコンの液晶では,いかがなものかと。パソコンの性能は,やや劣っても,モニターは,ある程度以上の製品を使うのが,よろしいかと,思っています。

本題です。パソコンモニターの調整方法の一例は,ここ↓に詳しい説明があります。
http://www.jcfa-photo.jp/digital/navi/dqindex.htm
これは,日本カラーラボ協会がアマ向けに作成したもので,ドイツフォトイメージング工業会が制作したもの和訳です。
ラボ協会のものなので,いわゆるお店プリントと(デジカメ用)家庭用モニターの色合わせを目的としています。

Windowsの場合で,Adobeガンマがない場合(Adobeは液晶モニターでAdobeガンマを使うのを推奨しておらず最近は付いていない模様)は,モニターにあるRGB調整機能やビデオカードの調整機能でも代用出来ます。

モニターの色温度は,6000K~6500Kとこれには書いてあります。まずは6500Kから始めるといいと思います。
この調整方法では,実際のテストチャートの紙プリントを基準にモニターを調整する手順になっているので,色温度の数字に,こだわる必要はないので調整後に6000K等になっても構いません。
但し,5000K前後では低すぎます。フロンティアは画面表示6500K,紙プリントの観察環境5000Kとしており,プリント時に色温度変換の処理を行っているからです。

お店プリントだけじゃなくてパソコンプリンターも同じですが,プリントにあわせてモニターを調整してしまう。というのは現実解だと思っています。プロは,撮影した画像が,次の工程に流れていくので,勝手に色の基準を変えてしまうわけにはいきませんが,アマの場合は,自分の世界でクローズになっているわけですから,正確な色再現の必要はなくて,それより手間をかけないで,そこそこのものが出来れば,いいと思っています。
モニターにプリントを合わせてるのではなくて,プリントにモニターをあわせるのは手っ取り早い方法だと思います。
そういう風に見ると,モニターキャリブレーターって,持っていない方が,いいわけです。持っていると,かえって邪魔。トホホ(泣

> (ご注意)この画像を自宅のインクジェットプリターでプリントしても、
> リファレンスとしては使えませんので、ご注意ください。

とあります。どうして?
データ的にプリンターに不向きな調整がしてあるのでしょうか?Exifも,見てみましたが,確かにちょっとデジカメでは見ないようなデータになっています。
デジカメで撮影時にカメラ内で生成したJPEGとPhotoshopを経たJPEGでは,同じJPEGでも,内部構造(と,言っていいのだろうか?)が違っているようで,ミニラボ機では,違う仕上がりになることがあります。そういうのと関連があるのでしょうか?
「使えません」と,言われると,かえってやってみたくなるもので,やってみましたが,普通に印刷できました。(笑
ここでいう「使えません」というのはプリンタの場合,印刷方法・設定などにより色味が変わってしまうので,それでは基準にならないので,そういう事情を説明するのが面倒なので,それを「使えません」と書いてしまったのでしょうか?あと考えられるのは,ラボ協会という業界団体にしてみれば,商売敵のプリンター用に流用されては,たまったものではないのか?外しているかもしれませんが,そういう技術的な理由でない,運用・利用上の「使えません」だと思われます。

インクジェットプリンタの件は,こちら↓に書き直しています。
http://rainbow55.exblog.jp/7833160/

それにしても,いくらラボ協会のホームページにある手順とは言え,このチャートをお店に持ち込んでプリントして貰うのには勇気が必要だなぁ。
一見さんで,これを注文したら,絶対にお店の方は,身構えると思います。話の通じる常連になっている店じゃないと,これを頼む勇気がない>アタシ(笑

p.s
ここに紹介したのは,プリントを主体とした色合せの方法です。
画面主体の場合(例 HPの写真ギャラリーなど)の場合は,また違ってくると思います。

■2008.11.2追記(参考)
本記事投稿後の新情報・関連リンクは,この記事↓にまとめてあります。
http://rainbow55.exblog.jp/9535836/

■2009.3.9一部改訂
by rainbow-5 | 2008-02-25 20:20 | 写真関連メモ


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