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PictBridgeをやってみた
 PX-5600はPictBridge対応になりました。
 PX-5600発表会で,亀爺写真愛好家シニア層の方々からのご要望にお応えしたと説明がありました。
 う~ん。



 良し悪しは別として,現時点においては,デジカメはパソコンとセットで使うものだと思っています。
 単に紙プリントだけじゃないです。画像の保管には,パソコンやCD-R/DVD-R等が関わってきます。そういうところで,一切パソコンと関わりを持たないでデジカメを使うのは難しいというか,かえってややこしくなってしまうように思うのですがね。
 亀爺がニコン等の展示会で,PX-5500などにPictBridgeを付けて欲しいと要望を出したとして,周りのことや全体のことをちゃんと理解しているんでしょうか?単に「パソコンがないと使えないの?」ってボヤいだけ?
 わかっていない亀爺にPictBridge付きインクジェットプリンタを売ってしまうのは,かえってよろしくないと思ったりするんですけどね。

 PictBridge自体を否定しているのではありません。
 フィルムにしても,写るんですの客層では,ネガ同プリで,紙プリントだけを持ち帰り,ネガを処分してしまう人がいるわけで,そういう見方に立てば,写真とは紙プリントだけでいいわけです。これをデジに置き換えてみれば,良かった写真をインクジェットで紙プリントして終わり。画像データは,用済み後,消去可。
 他にもカラリオ ミーのような機械であれば,出先で,撮ったそばからプリントするのに重宝したりします。
 用途・目的が,紙プリントだけに特化した写真の使い方が世の中にはあるわけで,それはそれで,十分なものです。

 対して,亀爺が(パソコンを使わずに)PictBridgeで紙プリントを作ったとして,それで,終わりなの?
 おそらく,プリントした,画像データ(=撮影原版)は,手元に残したいと思っているのでないでしょうか?
 だとしたら,CFカードを撮影のたびに買い増す?撮影済みデータは,お店のフロンティアでCFカード→CD-R書込みして貰う?
 そこまでして,パソコンを避けてデジカメを使う必要ないような(苦笑
 フィルムは,まだあるのだから,フィルムでいいでしょうに。

 当方も,知り合いの亀爺(≒ニコ爺)にパソコンなしでデジカメを使う方法を聞かれるわけですが,このような↑見方をしていますから,デジカメにするならパソコンを使うように話をさせて貰っております。
 パソコンが,ダメだというのなら,フィルムのままでよろしいのでは?

 ではありますが,どこで情報を仕入れてくるのか,亀爺はPictBridgeを知っていたりします(苦笑
(PictBridgeというタームを知っている人は,まずいない。パソコンレスで印刷をする方法があるらしい,ということを知っている)
 どうしても,デジだというなら「お店プリントでは,どうか?」と聞いても,だいたいの場合,ダメですね。当方の知っている亀爺は,店頭ミニラボをよく思っていない人が多いのです。

 と,延々と状況背景を書いてきましたが,いつも悪くばかり言ってますけど,実際にやってみたことがないので,どんな具合になるのか?PX-5600で,興味からやってみました。

 カメラとプリンタの接続は,USBケーブル。
 PX-5600側は,PC用とは別の前面にあるPictBridge専用コネクタで接続です。って,ことはUSBは都合3個口あるのね。
 今回,カメラはEOS-1D MarkIIIを使いました。

 まずは,PX-5600+PictBridgeでプリント。
 画像データは,撮影時,同時記録JPEGをPC→CFカードに書き戻しました。
 処理は,EOS-1D MK3の説明書のとおりですが,説明書には「印刷効果の設定」でシーン調整のような設定が出来ると書いてありますが,こんなにたくさん選択することは出来ず。自動補正のあり/なししか選べませんでした。
 まずは「プリンターの標準色で印刷されます。画像のExif情報を活用して、自動的に補正が行われます」で印刷。(エプソン写真用紙<光沢>,L判)

 結果は,やや控え目な印象。
 カメラ側で設定したパラメータによれば,ExifPrint+自動補正ありになると思いますが,それほどダイナミックな補正ではないです。

 続いて,カメラJPEGをPhotoshopでプリント。印刷パラメータは,オートフォトファイン。(Photoshop上での画像加工は未実施)
 画面とは合いません(笑
 PictBridgeより色温度が上がって,濃度の高くしている印象です。RAWデータをLightroomで表示させると撮影時のAWBは4600Kと表示されます。屋外ロケ・曇天で4600Kというのは,いくらなんでも低すぎるので,プリントに際して暖色系へ振るのは,正しい振る舞いかも。

 もう,この時点で勝負あったという感じです。
 最初の予定では,RAW現像処理も実験に加えるつもりでしたが,取り止めました。

 念のため,自動処理で当方が目安に使っている富士フイルム製FinePixViewer for Windowsでもプリント。
 このケースでは,FinePixViewer for Windowsの画像の自動調整後(=自動補正),印刷パラメータ オートフォトファインでプリントしてみました。
 Photoshop+オートフォトファインより更に暖色系に振っています。ただ濃度は,それほど上がっていません。
 ここまでの3枚で試した限りでは...
(左からEOS-1D MK3+PictBridge,Photoshop+オートフォトファイン,FinePixViewer+オートフォトファイン)

 1番 FinePixViewer+自動調整+オートフォトファイン
 2番 Photoshop+オートフォトファイン
 3番 なし
 4番 EOS-1D MK3+PictBridge(自動補正あり)

 当方には,そう見えました。
 これらは,自分で画像加工を行っていません。画像加工を行えば,さらに自分の好みにすることが出来ると思います。(もっともPictBridgeでは,画像加工処理で出来ることは限られます)

 EOS-1D MK3+PictBridgeで自動補正の効き目が,イマイチだったのは,どこで,そのようなことになったのか?よくわかりません。印刷指示を行っているのはカメラですし,自動補正もプリンタ側で働くのか?どうか?
 毎度のことですが,デジは,処理がブラックボックス化されており,どこで,どうされるのか?さっぱりわかりません。この件は,これ以上の追求はしないことにします。

 ところで,MK3の説明書には,印刷設定で「VIVID」とか「モノクロ」とかあり,さらには,レベル補正,カラーバランス調整(色温度調整でいいのか?)も出来る様に書いてありますが,当方のMK3では,そのモードに入れません。カメラJPEGでは,ダメなのかと思い,同時記録RAWもPC→CFカードに書き戻してみましたが,ダメ。
 これって,プリンタ側が対応していないのか?そんなことはないと思うのですが。
 釈然としないところもありますが,自分で使うわけじゃないので,これにて打ち切り。


 爺ちゃん達よ。
 パソコンなしで印刷出来るけど,この程度の印刷ならば,お店プリントの方が全然いいと思うよ。
 どうしても,デジカメ+インクジェットというのなら,パソコンがあれば,画像の加工をやらなくても,機械任せの自動プリントでも,PictBridgeよりは全然よくなる。安いインクジェットならまだしも,パソコンなしの印刷で,このクラスのプリンタを選ぶのは,カネの無駄使いだと思う。
 その分,別の機材を買ったり,撮影の交通費に回した方が,いいと思う。


 以下,ひとりごと。
 ニコ爺1.0(≒真性ニコ爺)の場合,プリンタといえどもキヤノン製品を購入するのは良心が許さない。
 けど,テレビで「カラリオ~♪」って,孫のような長澤まさみちゃんがやっているのを見たりすると,エプソンって何の会社や?
 社名は,セイコーエプソンって言って,本社・工場は長野にあるんですよ。
 長野といえば,日本の精密機器のふるさと。セイコーといえば,ニコン35Ti/28Tiの針を作った会社だ。
 セイコーエプソンなら,ニコ爺1.0でも,受け入れられると思うけどね。
by rainbow-5 | 2008-07-26 11:48 | PX-5600試用モニター


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