オートサロンで渡すための写真をプリントをした時のこと。
昨年末(2009年末)にエプソンの写真用紙エントリー<光沢>を試して,比較的良好な感触を得たので,エントリー用紙を使うことしました。 本番投入なのですが,テストの時と感触が変わってしまって大慌て(苦笑 気が付いたのは,始まって2コマ目。 テストプリントは,本家の写真用紙<光沢>のL判。印刷はドライバ補正。(今回は,続きものじゃないのでプロファイル印刷は試みず) 本番用は,A4サイズ。 これをプリントしてみたら,黄色っぽい(試しプリントのL判との比較)。見られないほどじゃありませんから,(大きな心で見れば)これでも許容の範囲内。 とは言え,撮り手の気持ちとしては,ちょっと違うわけです。 用紙を2L判の写真用紙光沢とエントリー用紙で再プリ。これ↓ (当方の複写技術では,この程度。この画像では差がはっきりしない。左:写真用紙光沢 右:エントリー用紙) 色調の傾向は,やはり同じで,エントリー用紙の方が,黄色っぽい(もしくはグリーン?)。また,エントリー用紙の方が,少しヌケが悪く,立体感がちょっと劣る印象。たぶん階調性がよくないのだと思われます。(この絵柄での比較では厳しいのですが)お洋服の青も,エントリー用紙の方が冴えません。ただ(先のテストと同じで)最大濃度は,同じように見えます。 先のテストでは,どちらの用紙も,全体的に同じに感じたものです。あの時も,厳しい目で見ると違いはありましたが,先のテストの印象と今回のは,違って見えます。 思い起こしてみれば,先のテストでは,白のお洋服は試していないかも? 今回,気が付いた絵柄は,ライティングされた白と肌色だったので,目立ってしまっただけなのかもしれません。 そうは言っても気になってしまったものは仕方ない(苦笑 ここで,作業スタート時にインクカートリッジをフリフリしていないことに気が付く。 L判での追試やドライバ補正のパラメータ修正など,ここで,あれこれやりました。 エントリー用紙でも,色調が思ったところにくるようにしましたが,階調性ばかりは,どうにもなりません。 先のテストでも,写真用紙光沢とエントリー用紙が完全に同じだったかというと,そうではなくて,違いはありましたよ。ただ,それは厳しい目で見た場合であって,ほとんど同じに見えたんですけどね。 今回のは,あの時と同じレベルで見て,違っていると感じました。 従いまして,写真用紙光沢とエントリー用紙は,違うものは違う。というのが,今回の結論。 ただ,差が目立つケースと目立たないケースがあると思います。 今回はドライバー補正でしたが,色調の違いは,パラメータ的には,それほどでもありません。実機による独自のプリンタプロファイルを作ったとしても,そんなに大きく異なることはないと思いますわ。 階調性が劣るのは考えもの。ただ,これも「見比べれば」のハナシであって,L判なら問題なし?2Lだとグレーゾーン?A4になると目がいってしまうかも?そんなところでしょうか。 試みていませんが,A3ノビにしたら,ほとんどの絵柄で,違いがハッキリするような気がします。 もっとテスト数を増やしていけば,対処策なり,向き/不向きの傾向をつかめると思いますが,わざわざテストして紙とインクを使う程でもないので,今後の使い方の中で,ちょっとずつ試みて行くことにします。 (誤解のないように補足しておくと,色調の件は,色が全然違う,と言ったら言い過ぎです。(写真マニアでない)一般の人が見たら「どっちも同じ」「比べないとわからない」そう言うと思います。最初の印刷のエントリー用紙の色でも,写真として変なものではなく,気にしなければ十分な写真画質です。色味に関することなので,言葉にするのは難しいものがあります。) 以上は印字品質の話ですが,現実問題としてお値段もありまする。 A4サイズ100枚ですと,倍の値段差ですから,この値段差と画質の差をどう考えるかでしょう。当方にとっては,2倍の画質の差はないと思います。なんせ,量を使いますし,あげてしまうのが,ほとんど。 そういう使い方だと「少し劣るけど,まぁいいか」そんなニュアンスでしょうか。 この記事は,当方の記録として書いており,他の方へのレクチャーを目的としたものではありません。 よって,当方の個人的見方だけで書いていますから,もしエントリー用紙を検討されてようでしたら,ご自分の目で確かめて貰うのが一番だと思います。色調や階調性・紙厚など,また価格差の事も,ご自身で納得がいくようでしたら,エントリー用紙という選択肢もあるかと思います。 ■モデル 北川舞花(第41回 東京モーターショー 2009) (関連リンク) ・エプソン 写真用紙エントリー<光沢> http://rainbow55.exblog.jp/12476963/ しばらくエントリー用紙の記事を書く事はないと思われるので,この時↑に調べたことを以下にメモ。 ●エプソン版ICCプロファイル比較 エントリー用紙の実機でのカスタムプロファイルは作っていませんが,エプソン版のプロファイルの中味を見比べてみました。 こんな↓結果に ・PX-5600 エプソン版プロファイル 写真用紙<光沢>=写真用紙エントリー<光沢>=写真用紙<絹目調>≠写真用紙クリスピア ・PX-5500 エプソン版プロファイル 写真用紙<光沢>=写真用紙<絹目調>≠写真用紙クリスピア ※PX-5500 エプソン版プロファイルには写真用紙エントリー<光沢>はない 5500の方はいいとして,エントリー用紙がある5600の方。 なんだい,みんな一緒かい? さすがにクリスピアは違っていたけど。 って,ことは,プロファイルは同じで,名前が違っているだけなのか?ほー(驚 もちろん,写真用紙光沢と絹目調では,見え具合や表面のテイストは違います。プロファイルが同じだからと言って,結果が同じになるわけじゃないです。よって,プロファイルが同じであることをもって写真用紙光沢とエントリー用紙が,(見え具合が)同じであると結論付けることは出来ません。 ただ,ペーパーの測色的特性を揃えていると考えていいでしょうかね? そういう視点で見るなら,歴史的経緯に起因して,ペーパー側で揃える,っていうのはあるのかもしれません。 例えば,PX-5500の用紙設定やICCプロファイルには,エントリー用紙はないわけです。理由は簡単でPX-5500が生まれた時に,エントリー用紙がなかったから。 同じようなことは,絹目調にも言えるわけです。(絹目調は以前は半光沢という商品だった) そういう場合,用紙やプロファイルが画面に表示されない時は,写真用紙光沢を選んでくれ。と説明出来ますもん。 前に,どこかで,用紙設定によりインクの出方の制御を変えている。そういうのを読んだことがあるような? それが本当なら,プロファイルが同じだからと言って,インクの出方(ノズルにおけるインクの噴射量)が同じとは限らないので,あえて別の組合せをしてペーパーとインクを無駄する必要もないとは思います。 エプソン版プロファイルの一覧↓ ・Adobe(R)Photoshop /Illustrator などで表示されるEPSON 純正用紙用ICC プロファイル対応一覧<PX-5500> http://faq.epson.jp/faq/01/app/servlet/qadoc?029507 ・Adobe(R)Photoshop /Illustrator などで表示されるEPSON 純正用紙用ICC プロファイル対応一覧<PX-5600> http://faq.epson.jp/faq/01/app/servlet/qadoc?029508 ・Adobe(R)Photoshop /Illustrator などで表示されるEPSON 純正用紙用ICC プロファイル対応一覧<PX-5002> http://faq.epson.jp/faq/01/app/servlet/qadoc?030054 ●紙厚 厚さは気にしない。と,いつも書いておりますが,そうは言っても限度はあります。 エントリー用紙でも,ミニラボ機のネガプリントペーパーよりは厚いように感じます。 エントリー用紙のことを,薄い薄いと書いたものをWebで拝見しておりますが,そんなに違いますかね?アタシが鈍感なだけ? (写真用紙<光沢>と比べれば)A4や2L判だと,こしがないので,ペナペナ感があるのは確かです(ペラペラじゃないので,念のため)。けど,それと薄いというのは,別だと思うのですが。 当方の事情に限れば,クリアファイル(A4)への収まりは厚手ペーパーは嬉しくないので,薄いなら,それはそれで結構なんですけどね。 ●生産国 写真用紙光沢 MADE IN JAPAN 絹目調 MADE IN JAPAN エントリー用紙 PAPER MADE IN GERMANY, PACKAGED IN JAPAN とパッケージに書いてある。 ●その他 こんなの↓やっているんだから,紙の違いなら,ここに訊くのが一番か? ・エプサイト実験室「エプソン純正用紙の違いを徹底実験!」 http://proselection.weblogs.jp/epson_proselection_blog/2009/09/post-791e.html でも,エントリー用紙は,エプサイトに置いてないかも(笑
by rainbow-5
| 2010-03-10 23:11
| 撮影実験
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